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   浜松の弦楽器工房 竹下楽器のギターなウクレレな日々

2021/05/10 (Mon) Martin D-28(2003) ネックリセット、ブリッジ再接着など

千葉県の Sさまより マーティン D-28 をお預かりいたしました。

思い出のたくさん詰まったとても大切なD28ということで
ネックリセットを含めた全体の修理調整をお申し込みいただきました。
誠にありがとうございます!

まずは剥がれが広がりやすいバインディングの修理をします。
s-jIMG_3891.jpg

バックのくびれ部分で剥がれてきています。
s-jIMG_3892.jpg

バック上部の接合部分とその両側でも剥がれてきています。
s-jIMG_3895.jpg

しっかりと接着します。
s-jIMG_4141.jpg

なるべく段差などが残らないように接着します。
s-jIMG_4142.jpg

バックのブレイシングをよく見ると、端の部分で剥がれています。
s-jIMG_3901.jpg

一つづつ確認すると4本すべてのブレイシングの両端が剥がれていました。
s-jIMG_3903.jpg

なるべく修理跡を残さないように、また再び剥がれないようにしっかりと接着します。
s-jIMG_4156.jpg

この反対側も合計8箇所すべて接着しました。
s-jIMG_4158.jpg

ブリッジの後ろが剥がれて隙間ができています。
s-jIMG_3896.jpg

後ろからよく見るとよく見ると浮き上がっているのがよく見えます。
s-IMG_6069.jpg

一旦剥がして再接着します。
ブリッジの形状に合わせて部分的に塗装を剥がして接着してあるのですが
この年代はその範囲がかなり狭くなっていますので、
なるべくブリッジの外形に合わせて塗装を剥がして再度調整をしてから接着しています。
s-jIMG_4005.jpg

膠でしっかりと接着しました。
s-jIMG_4145.jpg

ネックのヒール部分に隙間ができて、ネックが起き、弦高が上がってきていますので
ネックリセットで改善します。
s-jIMG_3899.jpg

慎重にネックを外します。
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ボディ側も余分なグルーなどは除去して角度調整後、再接着します。
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ナットは無漂白で交換しました。
と思いきや、よ-く見るとナットに割れのような筋が…
s-jIMG_4132.jpg

ということで作り直しました。
天然の素材ですので仕方ないですね。加工前に確認もするのですがたまにあります。
s-jIMG_4134.jpg

ネックの塗装に劣化とダメージが出ていました。
s-jIMG_3910.jpg

オーヴァーコートして修復しました。
s-jIMG_4140.jpg

ネック全体がきれいに修復できました。
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ヘッド表の小キズなども一箇所づつ埋めて塗装しました。
s-jIMG_4135.jpg

フレットの高さにムラがあるためすり合わせをします。
s-jIMG_4131.jpg

フレットの高さが揃ってピカピカになります。
s-jIMG_4136.jpg

サドルも交換しました。
s-jIMG_4149.jpg

ネックのジョイントの具合もいい感じです。
s-jIMG_4151.jpg
s-jIMG_4152.jpg

ヒールの部分、バックのバインディング剥がれも接着し、
隙間を埋めて修復しました。
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弦高はご希望の12フレット上で2.2ミリ程に調整し、
とても弾きやすい状態にできました!
s-jIMG_4153.jpg

ギターを受け取られたオーナーS さまよりあたたかいメールをいただきましたので
掲載させていただきます。


竹下楽器
竹下様

お世話になっております。
Sです。
一昨日、リペアが完了したギターが手元に届きました。
ケースから取り出し、事前に写真でお送り頂いていた修理箇所を手元でチェックしてみました。
バインディングやリセットされたネック、ブリッジが新品のようにぴったり接合され、トップの焼け具合と相まって、まるで整備されたビンテージギターのような面持ちで、しばし眺めてしまいました。ネックの艶消し塗装も手にサラサラとした感触が蘇り、大変満足です。
チューニングをして弾いてみると、お預けしている間、暫くサイレントギターばかり弾いていたので、弦を抑える力加減が弱くなってしまったのではないかと心配していたのですが、いや全く違和感なく弾けます。弦高を低めにしていただいたことと、フレット高が揃ったせいか、どのポジションでも軽い力で綺麗な音が出ます。ちょっとうまくなった様に錯覚してしまいます。
肝心な音ですが、最初は、少し中低音の輪郭がぼやけている感じだったのですが、暫く弾いていると高域と他の音域とが馴染んできて、D45の様な煌びやかさとは異なる(価格もキャラクターも違うので当たり前)のですが、リペア前の録音と比べて、D28の芯のある(素朴な?)響きの持続音が伸びていることが分かります。ボディが籠ることなくバランスよく鳴っている感じです。
Martinは、基本設計がしっかりしているので、良い職人さんがきっちり作ると良い音が出るという話を聞いたことがあるのですが、なるほどその通りかと思いました。ギターとは、売られているときの音が最終形ではなく、メンテの仕方で、さらに良くなるものなのだと。だから、永く大事に弾いてあげて、育てていくものなのですね…。
長文失礼いたしました。
ありがとうございました。今後とも宜しくお願い申し上げます。
取り急ぎ、御礼申し上げます。

_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
K S

_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/




この度はご用命誠にありがとうございました!
ぜひまたお声かけて下さい!




BLUE STRINGS  アコースティックギター、ウクレレ製作のご依頼、お待ちしております
http://www.bluestrings.co.jp/

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2021/04/27 (Tue) Martin D-45(1996)ネックリセット、ブリッジ再接着など

大阪府の Yさまより
マーティン D45 をお預かりいたしました。

修理すべきところがいくつかあり
また音の改善も含め、全体の修理をお申込みいただきました。

ヘッドのバインディングが剥がれています。
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一旦ペグを外して接着しました。
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トップのくびれ部分で剥がれています。
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しっかりと接着します。
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ボディエンドのエンドグラフトが萎縮で剥がれて盛り上がっています。
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その上の貝も剥がれています。
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以前の修理跡もあるようですが、こちらもしっかりと接着します。
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指板側面のサイドポジのところでバインディングが切れてしまっています。
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隙間に合うバインディング材を切って埋めます。
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バック6弦側の一番奥のブレイシングが剥がれています。
s-jIMG_3790.jpg

こちらもしっかりと接着します。
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ブリッジの後ろが浮き上がってきています。
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特に6弦側が剥がれてきています。
ブリッジの剥がれは上から見ても見えないので明るくして横から見るようにします。
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再接着のため、一旦剥がして両方の接着面を調整します。
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膠でガッチリと接着します。
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トップ下部6弦側の貝のところを指で触ると凸凹しているのが確認できます。
貝の上は塗装の密着が悪いので、部分的に塗装が剥がれてしまったようです。
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タッチアップすることで滑らかな感触に戻りました。
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ネックの起きもありますのでネックリセットで修理します。
慎重にネックを外します。
s-jIMG_3986.jpg

ネックはトラスロッドのナットを外して、グリスをちょんと付けておきます。
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ネックの再セットができたら、ナットを交換します。
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D45はヘッドの突板が厚く、ナットの接着面積が多くなって
しっかりとくっついていますので、外せない場合は切断します。
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無漂白牛骨で交換できました。
s-jIMG_4109.jpg

フレット高さにムラがありますのですり合わせをします。
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フレットはピカピカに、エッジの形状も改善します。
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ネックは膠でしっかりと接着されています。
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ネックリセットの修理跡はなるべく残らないように再接着します。
s-jIMG_4113.jpg

サドルはネックリセットに伴い、交換します。
s-jIMG_4116.jpg

弾いてみると…

グワッシャーッ!っみたいな(語彙力)
本当に下から上まで音があふれるように気持ちよく出てきます!
高域のキラキラした感じがなんとも艶があるというか
ゆらぎがあるとゆうか。
s-jIMG_4118.jpg

ギターを受け取られたオーナー Yさまよりあたたかいメールをいただきましたので
掲載させていただきます。


竹下さま

こんばんは。
今回はありがとうございました。
気になっていたとこが、全部スッキリとしました。
サスティーンがすごく効くようになり、今、全体の調子を整えています。
次回もお願いすると思いますので、
引き続き、よろしくお願い致します。



この度はご用命誠にありがとうございました!
ぜひまたお声かけて下さい!



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2021/03/31 (Wed) KoAloha SLN修理 #ukulele #ウクレレ

ウクレレのイベントを企画されたりと精力的に活動をされている@kiboringdwbh さま より 

コアロハ SLN をお預かりいたしました。
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トップに割れが入ってしまったのと
以前の修理でサイドとバックの塗装にムラができてしまい、
それを修理させていただきます。
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エンドピンジャックがやや奥まっていましたので、この機会に付け直します。
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トップの割れは内部からも確認できます。(鏡で反転してます。)
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割れを接着して、ハワイアンコアで加工した割れ止めを接着します。
サウンドホールから手が入れられず指も届きません。
さらに配線もありますので、な-かなか難しい作業ですね。
s-IMG_5891.jpg

きれいに塗装できました。
なるべく塗装クラックが残らないように塗装すると
どこが割れだったのか見てもほぼわからなくなります。
ちなみにトップを塗装する際はブリッジを剥がしたほうが作業しやすいのですが
ブリッジが3点ネジ止め+目隠し+塗装をされているので
簡単には剥がせず、そのまま塗装しました。
s-jIMG_3974.jpg
s-jIMG_3973.jpg
s-jIMG_3972.jpg
s-jIMG_3971.jpg

もともとウレタンの塗装で、今回もウレタン艶あり塗装にしました。
ハワイアンコアの発色も少し改善したと思います。
ご希望通りのビカビカ☆(☆∇☆)にできました!
s-jIMG_3970.jpg

こちらでシェアしていただきました!
https://www.instagram.com/p/CM6xWhfszHg/

この度はご用命、誠にありがとうございました!
またよろしくお願い致します!




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2021/03/22 (Mon) gibson Humming Bird 修理

静岡市のKさまより
ギブソン ハミングバード をお預かりしました。
貴重な1960年代のヴィンテージです。
s-jIMG_3873.jpg

ある時ケースを開けたところ
トップに割れが…ということで修理をさせていただきました。
サウンドホールのところで割れ広がってしまっています。
s-jIMG_3872.jpg

以前にも修理をされたということでしたが戻ってしまったようです。
マホガニーの割れ止めが接着されていますが少し弱かったようです。
s-jIMG_3887.jpg

またボディのバインディンが全体的に劣化していて
割れや剥がれがいたるところにありました。
s-jIMG_3882.jpg

部分的に剥がれてパカパカしていて(方言?)
断面の角に引っかかりがあり、ポロッと取れてしまいそうな状態でしたので
できることは限られますが、なるべく剥がれは接着して、
細かいクラックや隙間はできるだけ埋めておきました。
s-jIMG_3874.jpg
(写真を取り忘れました)

また6弦の末端の太いところが引っかかっていて
調弦するとブリッジピンが上がってきてしまう状態でした。
s-jIMG_3884.jpg

弦穴の調整をしてブリッジピンが収まりました。
ここが決まっていないとチューニングが安定しません。
s-jIMG_3927.jpg

トップの割れは内部から光を当てると指板横でも光って割れているのが確認できました。
割れ止めがされている箇所ですのでそれを剥がす作業も必要になります。
割れ部分の反り返りがなかなか大きく、接着が難しかったですが
しっかり固定できました。
s-jIMG_3920.jpg

見た目もいい感じで戻ってくれました。
s-jIMG_3928.jpg
s-jIMG_3929.jpg

これで安心して弾ける状態にできました。
ギブソンらしい音がめちゃくちゃ良いですね!
s-jIMG_3931.jpg


オーナー Kさまよりあたたかいメールをいただきましたので
掲載させていただきます。


本日は、ありがとうございました。帰り道は高速道路を使わないでバイパス道路で帰ったら、島田辺りで渋滞して一般道に降り2時間半ぐらい掛かりました。笑
あらためて家で眺めて弾いて、古いギブソンの良さを感じました。コンディションの悪いギターを購入しバインディングがボロボロなので怖くて死蔵していました。ある日、ケースから開けてと呼ぶので見たらトップ割れが。。。。思い切って問い合わせ、早く対応して頂き、きちんと治してくれたので安心して、ちゃんと弾けます。ありがとうございました。伺って製作リペアマンの話やアドバイスも聞け、また工房も見学でき楽しい時間でした。まだまだ直して頂きたいギターがありますので、これからもよろしくお願い致します。またわさび漬け持っていきます。笑



この度はご用命、誠にありがとうございました!
ご予約をいただいてからかなり時間が経過してしまい、申し訳ありませんでした。
本場の美味しいわさび漬けもいただき、ありがとうございました!
ぜひまたお声かけて下さい!



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2021/01/26 (Tue) K. Yairi RF-90RB サイド穴修理

焼津市のNさまより
K.YAIRI RF-90 の修理をご相談いただきました。

演奏後に肩にかけたストラップを外し、スタンドに立てようと置いたところ
ストラップに付いていたロックピンがサイドに刺さってしまい
サイドが割れて大きな穴が空いてしまいました。
jIMG_3730.jpg

サイドは単板のマホガニーです。
エンドピンジャックが少し奥まって固定されていますが
塗装する際に外しますので、組み込みの際に付け直します。
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ボディ内部からも割れているのが確認できます。
jIMG_3732.jpg

エンドブロックの際のところから割れてめり込んでいますね。
jIMG_3733.jpg

木部の割れをできるだけ戻して接着し、内側から大きな割れ止めを接着しました。
なんとか腕が奥まで入るギターで良かった。
jIMG_3736.jpg

サイドのみ塗装して修復します。
もともとシースルーでブラウンに着色された塗装ですので、色を合わせて仕上げました。
jIMG_3760.jpg

段差もなく滑らかになっていますので、パッと見ではわからないですね。
エンドピンジャックも付け直しました。
jIMG_3762.jpg

これでまた演奏できるようになりました!
jIMG_3763.jpg

ギターを受け取られたオーナー Nさまよりあたたかいメールをいただきましたので
掲載させていただきます。


Nです

お世話になりました。
先程はありがとうございました。

家の明るい場所で再度見て改めて
仕上がりの素晴らしさにびっくりしたと同時に感動しました。
妻も「凄い❗️」と驚いていました。

本当にありがとうございました。

これからもHP拝見させて頂きます。
こんな時世ですのでご自愛ください。

失礼します。



この度はご用命、誠にありがとうございました!
またよろしくお願い致します!




ギター、ウクレレ製作のご相談は 竹下楽器 BLUE STRINGS
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