いきなりですが
ようやくカスタムオーダーのギターが完成し、
お客様にお渡しできました。
当工房では初となる バリトンギター。
お客様のこだわりのギターが遂に完成し、大変誇りに思います!
オーダーいただいたお客様は Usagi Group(うさぎグループ) で活動されている 山下有子さま
山下さまはトリオのギター&ヴォーカルとして演奏されていて
テイラーのアコギをバリトンギターとして改造し、
現在のスタイルになったそうです。
クリエイティブでユニークで素晴らしいですね!
ご相談の際にご来店いただき、
実際に使われているテイラーを見せていただきました。
ベースの低音側と、クラシックギターの高音弦側を合わせたような楽器で
6弦、5弦、4弦はスチール弦のベースで普通のアコギの1オクターブ下の E A D
3弦、2弦、1弦がクラシックギター高音弦で G B E
となっていました。
スケール短め、テンション緩めで
またサドルの位置も合わなくなってしまうため、
ハイポジションのピッチが不安定という問題がありました。
使い慣れたネックの形状も模倣しながらも
今回はそういった部分を解消し、
より完成度の高いギターに仕上げるべく
各仕様をご相談し、決めていきました。
というか、ズバズバっと決めて下さいました!
MDを基本シェイプとし、スケールを 670ミリ(26.37インチ) としました。
オクターブピッチをしっかり合わせるため
サドルの適切な位置を確認する必要があり、
ブリッジを前後に移動できるサンプルを作って、テストしました。
まずはヘッドから
表の突板は マダガスカルローズウッドで木目が美しいです。
ペグはGOTOH製 SGL510Z。
ギア比1:21で細かなチューニングがしやすいです。
指板はエボニーにやや太めのEVOGOLDフレット。
ネックはワンピースのホンジュラスマホガニーのヒールレス仕様。
トップはハイグレードのアディロンダックレッドスプルースに
色彩の美しい鉱石ロゼット。
エボニーのブリッジ。
サドルは2分割になっており、
イントネーションを補正するため独特の形状となっています。
ブリッジピンを使っていますので弦の交換は容易にできます。
サイド&バックは上質なインディアンローズウッドです。
高音側と低音側でそれぞれ出力調整できる
2系統のピックアップが入っています。
スケールが長い分、ケースにヘッドの先端が入るかな?と心配していましたが
ちょうど入って安心しました!
どう弾くのか模索しながら触れてみると
なんとも不思議で楽しい音が出る楽器です!
普通のコードフォームで弾けるし、
ベースとギターの両方の音が出て
おおおっ!と驚きがあります。
オクターブのピッチはバッチリ合っていますので
和音もとても気持ち良いです!
ナイロン弦のしなやかな高音から
太いベースの音までがこのサイズから出てきて
なんだか不思議な感じもします。
お客様のジャジーな演奏にピッタリですね!
ステージでしっかり活躍してくれると思います。
こういったどこにも売っていない、
ご希望に合った楽器を作ることができ
お客様の夢がまたひとつ形になって、大変嬉しく思います!
本当に、ありがとうございました!
Usagi Groupは
静岡を中心に各地で精力的にライブをされていますので、ぜひ足を運んでみて下さい!
ギタリスト 松下雄一郎さんのプレイもめちゃかっこいいです!
Usagi Group http://usagigroup3.jugem.jp/
@usagigroup3 https://twitter.com/UsagiGroup3
https://www.youtube.com/channel/UCN-gMc-YBEN-k3EbhZdy3pg
BLUE STRINGS アコースティックギター、ウクレレ製作のご依頼、お待ちしております☆
http://www.bluestrings.co.jp/
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LAST GUITAR創立 10周年記念となる 展示会
プレミアムギターショー で展示販売するギターのご紹介です。
記念すべき、とっても特別なショーモデルですので、
ぜひ最後までご覧くださいませ(^^)
トップは美しいアディロンダックレッドスプルース。
サイド&バックは杢のきらめくキルテッドメイプルです。
青の色味と彩度にこだわった"シン・ブルー"というカラーリングで
すべて手作業で染めました。
ヘッドも爽やかにグラデーションになっています。
ペグは重量バランスなども考慮してGOTOH SGS510を選びました。
ヘッド裏は金箔のラッカー塗装仕上げ。
金箔にもいろいろありますが、今回は純金(24K)を使用しました。
ネックはワンピースのホンジュラスマホガニーで
ヒールレス仕様となっています。
指板は木目の美しいハカランダ(ブラジリアンローズウッド)。
フレットはGOLD EVO。
ボディや指板のバインディングは虎杢の栃です。
サイドポジションマークは角度によってブルーのラメがキラめく新素材です。
ロゼットはラピスラズリ、エメラルド、タイガーアイなど
色彩豊かな天然の鉱物を使用しました。
ブリッジは指板と同じくハカランダ。
ナット、サドルは無漂白牛骨です。
ハードケースは英国製 HISCOXです。
BLUE STRINGS Model 475
は少し小さめのボディで
ずっと弾いていたい、ずっと側に置いておきたいをコンセプトに
製作を続けているギターで
このギターもとても弾きやすい状態に調整してあります。
約1年ほどこのギターと向き合ってきましたが
製作中は興奮や胸熱で幸せな瞬間が幾度とありまして
素材の美が結晶した、とても美しいギターを作ることができました!
杢の美しさや素材のきらめきを画像で伝えることは難しく
ぜひ肉眼でご覧いただければ嬉しいです!
会場は ↓ ↓ こちら ↓ ↓
ラストギター創立10周年記念 プレミアムギターショー
■日時 2023/3/21(火・祝)~26日(日)
■場所 東方アート 東京都港区芝公園3-1-14 FLEX芝公園1階 MAP
https://tohoart.com/access/
https://www.lg10.tokyo/
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前回の記事では475カスタムの製作の過程をご紹介しました。
前回の記事は →こちら
オールラッカーの塗装を終えて、
組み込み、調整、そして完成!です。
マスタークラスのアディロンダックレッドスプルース。本当に美しいです。
サイド&バックはスパニッシュサイプレス。
ピックアップも取り付けできました。
超小型ヘッドのハカランダの模様も美しいです。
ペグはGotoh製SG510シリーズの最小となるSGi510を使用しました。
色が濃く、美しいハカランダ指板に白蝶貝のドット。
フレットは弾き慣れたお好みのサイズのものです。
ブリッジも美しいハカランダです。
サドルまたナットも無漂白牛骨で加工しました。
ジョイント付近での演奏性を高めた、ヒールレスジョイント。
ネックはワンピースのホンジュラス・マホガニーです。
ハードケースは形状に合わせてカスタムメイドで
なるべく軽量なものをオーダーしました。
いよいよ完成したギターの音を確かめるSさま。
薄型軽量のボディからは想像できないほど音量があり、驚いておられました。
重量を量ってみると、1482gでした。
持った時の感触はびっくりするくらい軽いです。
Sさまが以前から愛用されてる他のギターより0.5~1kgくらい軽いとのことでした。
弦高は12フレットで1.8ミリ~1.2ミリほどに調整し、
薄く細めのネックでとても弾きやすいです。
ボディは抱えてみると、体にフィットして一体感があります。
中低域くらいの成分やムダなものが削ぎ落とされたような
太く、そして早いキラキラした音、という印象でめちゃ気持ちいい!
聞いたことのない材の組み合わせで
また作ったことない仕様の数々でしたが
本当に上質なギターが完成できて、とてもいい経験となりました!
これはもう軽量・薄型!のアコギの時代の到来でしょうか!?
今回も機会をいただき本当にありがとうございました!
また調整などお声かけて下さい!
※追記
Sさまより嬉しいコメントをいただきました。
音がクッキリすっきりコレは名器です
よくある一般のエレアコと並べると半分か1/3の大きさに見えますが生音で音の大きさは負けません不思議です残響はとても少なく余分な音が残らないから音がクッキリしているしかも硬い音ではない1.5kgと軽いのでお出かけにも便利なエレアコ
ありがとうございます!
BLUE STRINGS アコースティックギター製作のご依頼、お待ちしております
http://www.bluestrings.co.jp/guitar.html
ウクレレのカスタムオーダーお待ちしております
http://www.bluestrings.co.jp/ukulele.html
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静岡県内の しんさん より オーダーをいただきました
T414 カスタム がいよいよ完成できました!
トップは神代杉です。
めちゃ古いです。
3,000年くらい前の木材です。
渋い色合いで独特の雰囲気があります。
長い長い眠りを経て、鳥海山の地中より現代に蘇った、縄文時代晩期頃の木材です。
サイド&バックはウェンジです。
素直な木目で神代杉と色味がとてもマッチしています。
べっ甲柄のバインディングが効いています。
ヘッドはジリコテ(シャム柿)の特徴的な木目を活かしました。
ペグはしっかりしたGOTOH UK700 です。
指板はエボニー。
ネックはマホガニー。
ロゼットは白蝶貝。
ブリッジもエボニー。
ナットとサドルは無漂白牛骨です。
とてもシックでエレガントなテナーウクレレとなりました!
オーダーして下さった しんさん は
16世紀のヨーロッパの古典音楽など
リュートの楽曲などをウクレレで演奏していらっしゃいます。
当時に出版されていたタブラチュア(TAB譜の原型のようなもの)のコピーを見せていただきました。
数字がアルファベットになっていたり、読み方が少し異なったりしていますが
ウクレレそのままのチューニング(GCEA)で弾ける曲もあるそうです。
(※こういった楽譜は御茶ノ水のとあるお店で購入されたそうです)
ご自身で弾きやすいようにウクレレ用に採譜したりと研究をされています。
すばらしいですね!
(この絵の楽器は4・3・2が副弦になっていて1弦のみ単弦になっていますね)
できたてのウクレレで演奏してくださいました!
(チューニングはLow-Gになっています。)
テナースケールのハリのあるサウンドは
こういった楽曲の演奏にもにもバッチリ合っていますね。
中身のあるリッチな音で個人的に大好きです!
しんさんには今まで弾いていたウクレレより音が良いということで
仕上がりにも満足いただけました。
演奏もしていただき感謝しております。
3,000年前の神代杉のウクレレで500年前の古典の音楽を弾く、って、とても粋ですよね!
ステキなオーダーをいただけて、本当にありがとうございました!!
ぜひまたお声かけてください!!
記念にパチリ☆
ウクレレのカスタムオーダーお待ちしております。
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遠州森町でオカリナの奏者、作・編曲家として活躍されている
まこさん より
オーダーをいただいて製作を進めていたギターが、いよいよ完成しました!
少し小ぶりなサイズの BLUE STRINGS Model 475 で
ご自身のご希望を盛り込んだ素晴らしい仕様になっています。
ハカランダの突板に榊をイメージしたインレイを入れました。
ペグはSGS510、エボニーボタン。
指板はマダガスカル・ローズに白蝶貝のポジションマーク、
ネックグリップは握りやすいソフトなVシェイプです。
最終フレットにはまこさんのネームを黒蝶貝でインレイしました。
ロゼットは天然の鉱石を入れたミネラル・ロゼット。
ブリッジも指板と同じマダガスカル・ローズウッドで両耳にもインレイを入れました。
塗装はラッカーのヴィンテージサンバースト。
サイド&バックは黒で塗装。
よーく見るとホンジュラスマホガニーの美しい木目が見えるバーストになっています。
ツルッツルの鏡面なので写真を撮るのが難しい…(笑)
シャビーなウチの工場をバックにパチリ☆
まこさんは遠州森町にライブスペースのあるご自宅を建てて、
昨年に引っ越しをされたということで
そちらに納品に行かせていただきました。
ケースを開けて、いよいよご対面、
柔らかいピックが各弦をプチプチと弾く音に、
トップのレッドシダーが繊細に反応して
とても気持ちのいい音がします!
小さめのボディながらローも十分出ていて
「期待以上だった!」 と とても満足いただけました!
まこさんは以前よりシンガーソングライターとして
アコースティックギターを長く弾いてこられたそうで
ご自身で作曲・演奏なさるオカリナの楽曲には
ギターの伴奏もしっかり入っています。
ライブでオカリナの演奏もしていただきました!
キーごとにいろいろなオカリナを使い分けて
音圧というか骨に共振してくるような音でありながら
とても柔らかさがあって、どこか懐かしい感情が湧き上がってきます。
ご自宅には宅録の機材や録音用のブースもあり
ご自身の好きなことを追求していく生き方にも共感し
庭木、菜園などなど他にもいろいろな話に花が咲きました。
手づくりのモノがたくさんあり、とてもステキな空間で
すっかり長居をしてしまいました。
これからこの475で、たくさん弾いて録音して楽曲を残してくださるということで
自分にとっても本当に嬉しい楽器製作となりました。
本当にありがとうございました!
またおじゃまします!
まこオカリナ
http://makoocarina.blog.fc2.com/
https://www.youtube.com/channel/UCI1nRfJvdZSvHCpR302dJZw
※まこさんのライブスペースでは演奏会やオカリナの教室などいろいろなことをされています。
興味のある方はこちらのリンク先も御覧ください。
https://blog-imgs-127.fc2.com/b/l/u/bluestrings/20190530130341a00.jpg
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