昨年、いつも大変お世話になっている豊橋のSさまより
ギター製作のオーダーをいただきました。
Sさまには何年も前からお使いのギターやウクレレの修理・調整・改造と
様々なご注文をいただいておりました。
本当にいつもありがとうございます!
今回はご希望に合わせて、各種カスタムした
特別なアコースティックギターを製作させていただきます。
ネックは極端に細く、またヘッドを最小限の大きさにして
またボディをかなり薄くして、軽量化したギターを作ります。
以前に薄型のウクレレをカスタムで製作されたことがあり
それがとても弾きやすく音が良かったということで
今回はギターでもそれをやってみます。
またSさまはハワイアンを演奏されることが多く
センターでフラを華やかに踊る方々を最優先にしたいというお気持ちがあり
見た目がゴージャスになる仕様などは避けて
全体をかなりシンプルにしたものを製作します。
トップ材はお客様の持ち込みで、
超ハイグレードなアディロンダックレッドスプルースです。
色がキレイで目の詰まった素晴らしい材料です!
バックはフラメンコギターに使用されるスパニッシュサイプレスです。
サイプレスとは日本でいうヒノキのことで、独特のいい香りがします。
やはり日本の檜とは香りも違いますね。
サイドもスパニッシュサイプレスです。
実は初めて曲げるのでドキドキです。
アディロンダックレッドスプルースとスパニッシュサイプレス、、、どんな音になるか想像できますでしょうか。
見たことも弾いたこと無い、作ったことの無いすごい組み合わせです。
瞬発力のあるレスポンスに優れた音を思い描きながら加工していきます。
本当に楽しみですね!
ネックは柾目のホンジュラス・マホガニーです。
指板とブリッジはハカランダ(ブラジリアン・ローズウッド)です。
そしてここから、加工をザーッと見ていきます。
今回はボディがとても薄く加工しますので、
まずは薄いモールド(型)を作ります。
ブレイシングもトップと同じようにアディロンダックレッドスプルースで加工します。
トップ用、バック用とすべて加工します。
トップとバックはブックマッチで接着して
外形を加工して、それから厚みを調整します。
バックのセンター割れ止めを接着します。
レッドスプルースのブレイシングを接着します。
超シンプルに、トップはロゼットの加工はなしにして、
サウンドホールのみ加工します。
キレイに空きました。
サイドも加工していきます。
自作のベンダーで割れないように慎重に曲げます。
シワもよらず割れもなく、キレイに曲がってくれました。
ブロックを接着します。
サイドはかなり大きめに加工していますのでまだまだ薄くなります。
ライニングも接着します。
サイドにトップとバックを接着して、箱になります。
ピックアップを取り付けしますので、先にジャック用の穴を開けておきました。
ボディのバインディング、エンドグラフトも無し、ということで
接着箇所はすべて隙間なくピッタリでないといけませんので
実はかなり難しい加工でした。
指板のハカランダも加工します。
白蝶貝のポジションマークを入れます。
ネックも加工します。
ヘッドは本当に小さいです。
木部の加工を終え、塗装します。
下地からすべてラッカーで塗装します。
ネックのジョイント部分はヒールレスになっています。
ハカランダのブリッジも加工します。
…続きます!
BLUE STRINGS アコースティックギター製作のご依頼、お待ちしております
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ウクレレのカスタムオーダーお待ちしております
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